EU諸国は武器禁輸措置が課されてから何年もの間ロシアに武器を供給してきた

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世界は、全面侵略が始まったときだけ、ロシア・ウクライナ戦争について大きく声をあげました。しかし、この戦争は、ロシアがクリミアを占領し、ウクライナ東部で戦闘行為を開始した2014年に始まっており、8年間続いています。西側の弱い反応と厳しい制裁による先延ばしは、ロシアを野放しにしました。2022年3月17日に公開されたInvestigate Europeの調査によると、EU諸国は2014年の武器禁輸導入後、少なくとも2020年まで武器をロシアに輸出していました。

兵器輸出評議会(COARM)のワーキンググループからの公式情報によると、欧州連合加盟国の3分の1がロシア連邦に武器を輸出していました。2015年から2020年にかけて、少なくとも10のEU加盟国が、合計3億4600万ユーロ相当の武器兵器をロシアに輸出してきました。フランス、ドイツ、イタリア、オーストリア、ブルガリア、チェコ、クロアチア、フィンランド、スロヴァキア、スペインは、ミサイル、爆弾、魚雷、キャノン砲やミサイル、陸上車輌と船を含む「軍事装備」をロシアに販売しました。

抜け穴だらけの禁輸措置

2014年、欧州連合理事会は、ロシアによるクリミア半島の占領とドンバスでの分離主義共和国が宣言されたことに応じて、ロシアへの武器の販売を禁止することを決定しました。したがって、欧州連合理事会は「ロシア連邦によるウクライナの主権と領土保全に対する一方的な違反を非難し、ロシア連邦にその軍を彼らの恒久的配備地域に直ちに撤退させるよう求め」ました。

「加盟国の国民による、ロシアへのまたはロシアの領土からの、直接的または間接的なあらゆる種類の武器および関連物資の販売・供給・譲渡・または輸出は、加盟国が自国の領土に由来するかどうかにかかわらず、禁止とする」と、この決定の文書で触れられています。

2014年以来、EU加盟国は1,000件を超えるライセンスを発行していますが、これは武器関連オペレーションに対する一般的な許可であり、拒否されたのは約100件のみとなっています。したがってこれらの国々は、EU規則の法的な抜け穴を利用してロシアに武器を供給し続けていました。

写真:Guillaume Horcajuelo/Pool、ロイター用

フランス

フランスはヨーロッパ諸国の中で2015年~2020年における最大の武器輸出国でした。フランスは1億5200万ユーロもの軍事装備をロシアに販売しました。フランスは2015年以来、「爆弾、ロケット、魚雷、ミサイル、炸薬」のカテゴリーに属する軍事装備、殺傷武器、さらには「画像処理装置、航空機とその部品、軽航空機」の輸出を承認しています。

フランスの輸出には、1,000台を超えるロシアの戦車用の赤外線カメラや、戦闘機・戦闘ヘリコプターのナビゲーションシステムや赤外線探知機なども含まれています。これらの機器のなかには現在、ウクライナの戦線で使用されているロシアの陸上車輌、戦闘機、ヘリコプターがあります。

2014年、フランス当局は化学兵器および生物兵器、暴動鎮圧装備、放射性物質やその関連装置・部品・材料をロシアへ送ることを承認しました。フランスが発行したライセンスの数は、禁輸直後の2015年に急増しました。

写真:Mikhail Metzel

ドイツ

ドイツは1億2,180万ユーロ相当の軍事装備をロシアに輸出しました。これは、ロシアに対するヨーロッパ全体の武器輸出の35%を占めます。これらの物資には砕氷艦を中心に、ライフル銃や「特別防護」車両も含まれていました。ドイツの輸出品は、「軍民両用」としてマークされています。つまり、民間・軍事両方の目的で使用されるものです。

イタリア

ヨーロッパ全体におけるロシアへの武器輸出の中で3位を占めているのは、イタリアです。2015年から2020年の間に2,250万ユーロ相当の軍事機器をロシアに販売しました。

イタリアは、マッテオ・レンツィ政権が、イタリアの会社IVECOに2,500万ユーロ相当の陸上車輌のロシアへの販売を許可した2015年に、ロシアとの最初の主要な契約に署名しました。 IVECOによって製造されたLynceモデルの戦闘車両は、3月初旬にウクライナの戦線でTVチャンネル・La7のジャーナリストによって取り上げられました。これらの車両は、ロシアにあるIvecoの3工場の内の1つでイタリアの部品から組み立てられました。

2021年1月から11月まで、イタリアは2,190万ユーロ相当の「武器と弾薬」をロシアに供給しました。これには、ライフル、ピストル、弾薬、付属品などの「いわゆる通常兵器」が含まれていました。

その他のEU諸国

他のEU諸国からの武器供給はより少ないものでしたが、これは全体的な規模にも影響を与える安定した供給量でした。チェコは、2015年から2019年まで、毎年「軽航空機、無人航空機、航空機エンジン」を供給していました。

同様に、禁輸措置が課された後、オーストリアはロシアに武器を供給し続けていました。禁輸後も毎年、「口径20mm以下の滑腔砲、口径12,7mmの自動小銃およびその他の装備」「弾薬、信管設定装置、特殊設計部品」を供給し続けていました。

ブルガリアは、2016年と2018年に軍事装備の輸出に関して2つの協定を結び、1,650万ユーロ相当の軍事装備を輸出しました。過去数年間のフィンランド、スペイン、スロバキア、クロアチアのロシアへの輸出はそれぞれ1回ずつありましたが、遥かに少ないものでした。

2014年と同様、EU当局はウクライナとの連帯を表明しています。しかし、具体的な行動がなければ、このサポートは無意味です。ロシアへの供給の継続、戦争を終わらせるに至っていない不十分な経済制裁は、侵略国を弄んでいます。このような譲歩は、テロの継続に対する許可とロシアは見なすでしょう。

したがって、EU諸国に対してロシアのエネルギー資源の放棄と、ロシアとベラルーシに対する制裁強化を要求しなければなりません。情報部隊に参加し、欧州議会のソーシャルネットワークにコメントを書いてください。海外にいる場合は、EU諸国の議会のそばでそのような要求をすることができます。可能であれば、EU​​との国境でロシアとベラルーシのナンバープレートを付けているトラックを止めている活動に加わってください。

コンテンツ作成スタッフ

Ukraїner創設者:

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編集:

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ユーリー・ステファニャク

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翻訳:

藤田 勝利

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