Spend with Ukraine : ウクライナブランドをご紹介します

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ロシアが仕掛けた戦争は、ウクライナの経済やビジネスなど、生活のあらゆる分野に影響を及ぼしています。企業家たちは、新しい状況下で可能な限り柔軟に対応することを学んでいます。ウクライナ人自身も、ウクライナを愛しているので、ウクライナの生産者を応援しようという気持ちは高まるばかりです。そして、外国人たちは(多くの人たちにとっては初めて)ウクライナについて発見することに興味を持っています。なぜなら、ウクライナはロシアでもなく、その一部でもなく、独自の文化を持つ独立した正真正銘の国家だからです。

「2月の戦争勃発以前から、ウクライナはファッション・アート・デザインにおける創作活動の舞台として知られていた」とGuardianの記事は述べています。今や世界的なブランドは、共同プロジェクトのためにウクライナのクリエイターを積極的に引き入れており、ビジネスを支援・発展させるための助成金も登場し国際舞台への進出も大幅に容易になっています。特に、企業家のおかげで、世界がウクライナのことを話題にするようになりました。

このような状況の中、ウクライナの企業家の多くは、リスクマネジメントを実践し、優先順位をより明確にし、プロセスやリソースを最適化しています。ウクライナ人は毎日、その前の日よりも成長しているのです。そして、ブランドも例外ではありません。しかし、特に初めて海外市場に参入する場合は、サポートも必要です。

2022年4月6日、ウクライナの企業家であるヤロスラウ・アジュニュクとアンドリー・クレンは、ウクライナのブランドを国際市場に広めることでウクライナ経済を支援するため、非営利団体Spend With Ukraine(SWU)を設立しました。現在、200社以上のウクライナ企業を掲載したウェブプラットフォームを運営しており、リストは常に拡大しています。このプロジェクトのスローガンは、「Spend with Ukraine to stand with Ukraine」です。つまり、ウクライナのものを買うことで、ウクライナを支援するのです。

この大規模な取り組みは、大統領府の支援を受けており、実際にウクライナを訪れた著名人にSWUプロジェクトで集めたウクライナ製グッズを特別にプレゼントしています。生活用品や衣料品・エコ製品・家電製品などが入ったセットは、1回目はU2のヴォーカルであるボノが、2回目は俳優のベン・スティラーが、3回目は俳優のショーン・ペンが受け取りました。

Spend With Ukraineは、ウクライナのクリエイティブな可能性・イノベーション・テクノロジー・ライフスタイル・クリエイティビティ・ファッションをテーマにしています。クリエイティブなブランドによって表現される文化と商業の組み合わせは、ウクライナのユニークで進歩的なイメージを作り出しています。

Spend With Ukraineチームとのコラボ記事では、ウクライナの海外ビジネスについてお伝えしています。

外国人が興味を持つウクライナのビジネスとは?

-物理的な製品においてリードしているのは、ファッション・ガジェット・家庭用品・アクセサリーであり、これらは最も人気のあるカテゴリーです。また、ライフスタイルのカテゴリー、特にAI技術(人工知能)や持続可能な開発の分野での発展にも関心が持たれています。この分野には将来性があります。

サステナビリティ
人々が長期にわたって地球上で安心して共存し、将来の世代に害を与えることなくニーズを満たすことができるようにすること

上位10社は毎週入れ替わります。メディアの活動・コンテンツ・季節性・関連性によって異なります。これまで、Have A Restのスーツケース・Delfastの電動自転車・SolarGapsのソーラーパネルブラインド・Petcubeのペットデバイス・Etonodimの刺繍シャツ・Anna October / SNDCT / Bevza / KSENIASCHNAIDERの衣服・Hvoyaの靴・Guniaの民族伝統文化をベースにしたアイテムなどが人気でした。

写真:セルヒー・コロヴァイニ

最も関心が低いのは、特にB2Bセグメントで、クリエイティブ・エージェンシーやサービスに対するものです。このようなサービスは、狭いユーザー層を対象にしているので、当然といえば当然なのですが。同時に、ファッションブランドにとって100件の取引よりも、デザイン会社にとって1件の潜在顧客から得られる経済効果の方がはるかに高い場合もあります。

B2B(ビジネス・トゥ・ビジネス)
他社への販売、すなわち法人顧客対応。

写真:カーチャ・アクヴァレリナ

Spend with Ukraineは、ウクライナのビジネスにとってどのようなメリットがあるのか?

-Spend with Ukraineは、欧米の消費者に、ウクライナとその国民を支援する資本主義的な方法を提案しています。寄付の代わりにウクライナの製品やサービスを購入することで、自分たちの利益にもなり、ウクライナの経済にも貢献することができるのです。また、実際に購入されることがなくても、プロモーション・ウクライナブランドの認知度向上・販売促進・PR・国際関係の拡大につながります。

SWUプラットフォームが誕生して最初の数ヶ月で、ウクライナのアパレルブランドEtnodimの海外売上高は5%増加しました。スーツケースブランド「Have A Rest」や、ウクライナのエコキャンドルメーカー「Rekava」も同様です。Respeecher(非常にニッチなAIボイスクローニング技術)でも、有望なリードが2件ありました。人々はブランドを知り、たとえすぐに購入しなくても、ブランドの認知度が高まり、長い目で見ればコンバージョンにつながるのです。

PRに関しては、欧米のメディアでのピッチング(ビジネスに関する短いプレゼンテーション)に加え、小売店や商工会議所、産業界とのパートナーシップを確立し、ブランドが海外に進出しやすくなるようにします。

ニューヨークの「i am u are」ベルリンのポップアップ「Skrynya」ウクライナのチャリティ制作プラットフォーム「Signal」などの国際イベントに参加するための橋渡し的な役割を担っているところも存在しています。

先日、Googleのダブリンオフィスと共同でチャリティーオークションを開催し、ウクライナの生産者の商品を入れた3つのバッグが1万5000ユーロ以上集まり、ウクライナの人道支援に使われたのでした。

例えば、インタラクティブ・テクノロジー・ブランドのKodisoftは7カ国のディスプレイを提供し、インターネットマーケティング会社のInwebはデジタルマーケティングとGoogle ad Grantsのサポートを行い、革新的なIT製品を生み出すEmpatはウェブサイト制作をサポートしています。このように、プロジェクトの開発や周りへの働きかけに貢献しています。ウクライナでは本当にWin-Winな関係です。

Spend with Ukraineのプロジェクトに感化され、向上心を持つ人もいます。それはとても嬉ばしいことです。Spend with Ukraineは、ブランドがSpend with Ukraineのリソースに掲載されることに対して率直な関心を示していること、つまり拡大と発展の準備が整っていることを確認すれば、いつも拡大された推奨リストを提供します。例えば、キャンドルメーカーのSabiは海外配送オプションを追加し、環境に優しいキャンドルと食器のブランドであるRekavaは英語ラベルを迅速に導入し、男性向けプロフェッショナルコスメのFree on Fridayは商品の個別パッケージの製作を開始しました。

なぜ、ウクライナのビジネスを支援することが重要なのか?

-経済効果だけでなく、もちろん、国のイメージアップに努め、クリエイティブの大きな可能性を引き出すことでもあります。これは、私たちの創造性・労働力・歴史的経験の産物を通して、現代のウクライナ、私たちのアイデンティティを紹介するものです。

私たちは、世界に提供できるものがあります。さらに、私たちには世界に伝えるべきことがあります。そして、それについて語らなければなりません。

今回紹介するウクライナブランドの中には、すでに海外のお客様に認知され、各分野で賞を受賞しているものもあります。例えば、ウクライナのバイオニック義肢Esper BionicsがTIME誌の2022年の発明トップ200に選ばれたり、ウクライナのスタートアップRespeecherがエミー賞を受賞したり、Ruslan Baginskiyというブランドの帽子が世界のセレブリティに愛用されることが増えてきたりしています。

ウクライナブランドを通じて、ウクライナを応援しましょう。

コンテンツ作成スタッフ

Ukraїner創設者:

ボフダン・ロフヴィネンコ

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編集長:

ナタリヤ・ポネディロク

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写真編集:

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コンテンツマネージャー:

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翻訳:

藤田勝利

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