トップストーリー
プリピャチ市は、明るい展望と恐ろしい結果の実例である。この町はすでに30年間放射性物質によって汚染され、放棄されている。今日、プリピャチ市は、伝説として語り継がれると同時に陰鬱な風景の地域、そして自然の勝ち誇る地域なのだ。同時に、それは世界レベルの都市型ミュージアムになる可能性を秘めた、巨大な人災の記念碑である。プリピャチ市の元住民達の中には、誰もが少なくとも一度は、この場所を訪れるべきだと確信している人達がいる。この町を訪れ、そして新たな「ゴーストタウン」が地球上に現れないように生きていくために。
国立トゥズリ潟湖公園は、ドナウ川とドニステル(ドニエステル)川の間にある13の潟湖から成り立っている。この潟湖は、多様な生物を生み出す豊かな資源があることから「黒海の産院」とも呼ばれる。この保護区には沈殿槽を作る動きもあったが、数年前に、環境学者が問題を真剣に受け止め、この場所の自然を回復させる作業を始めた。
バコタとは、ポジッリャという地方のカムヤネツィ・ポジリシキー市の近くの、水の底に沈んだ村である。現在は、その壮大な景色と静寂さにより有名だが、半世紀前にはそこには村があった。強力な水力発電所用貯水池を建設するために、数百もの家族が自分の家から追い出され、村は水の中に沈められたのである。バコタの元村民であるタラス・ホルブニャクさんは当時27歳だった。今、彼は当時住んでいた場所でツアーガイドをしている。