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ロシアは、訓練を受けていない、装備の不十分な数千人の兵士をウクライナとの戦争に派遣しました。
捕虜となったロシア兵は、自国に戻れば死や投獄が待っています。
占領軍は、「特別作戦」、時には「特別任務」と呼ぶ戦争での死者数の規模を隠すために、持ち運んだ移動式火葬場で死者の遺体を火葬しています。

「ナチズムからのウクライナ人の解放」という物語は多くのロシア人に、ウクライナでの戦争は楽勝だろうという期待を抱かせました。
しかし、占領軍はウクライナ軍からだけでなく、ウクライナの一般市民からも、あらゆる面で決定的な反撃を受けました。
領土防衛部隊への入隊志願者の多さ、一時的にロシア軍により占領された都市でのウクライナを支援するボランティア活動やデモなどは、侵略者にとってすべて予想していないことでした。

「プロの兵士しかいない」

ロシア連邦とロシア国防省の指導部は、ウクライナでの戦争が専らプロの兵士によって行われていること、そして軍には必要な装備がすべて提供されていることをあらゆる方法で保証しようと躍起になっています。しかし、日を追うごとに戦争はより明確になっていきます。「世界第2位の軍隊」はロシアのプロパガンダの中にしか存在しておらず、実際は訓練を受けていない兵士や軍事学校の士官候補生が何千人も戦死しています。

「3日間でキーウを攻略する」ために派遣された兵士の多くは、契約兵ではなく徴集兵でした。この事実は、捕虜や死亡したロシア兵より見つかった文書からも証明されており、「ロシア兵士の母の委員会連合」でも繰り返し述べられています。ロシア国防省でも徴集兵の参加事例が認められていますが、事態はより深刻です。

ウクライナにおけるロシア軍の後方支援も、ロシアの将官や大臣が約束したものからはほど遠いです。

時代遅れのソ連時代の装備、常に不足する燃料や食料、5年前に期限が切れている野戦食、通信手段の欠如、さらには普通の衣服さえも不足している等、これがロシアの侵略者の現実となっています。

ロシアのプロパガンダは、占領地域の住民に対する「人道援助」の公然とした段階的な提供について伝えています。しかし実際は、ほとんどすべてのものが不足しているため、ロシア兵はしばしば略奪に走り、銀行の金庫から家畜まであらゆるものを盗んでいます。

「約500人が死亡」または「女はまた産むよ」

戦争開始から一週間後の3月2日、ロシア国防省はついにウクライナでの死亡者に関する情報を公表しましたが、この数は実際のものから大幅に低いものでした。

一方で、ウクライナ軍参謀本部によれば、14,000人以上のロシア兵がウクライナでの戦争ですでに死亡しています。戦争の3週間で、ロシアは第一次チェチェン戦争の間で失った兵士の数の2倍を失っていることになります。

ロシア軍は、ロシア兵の実際の死者数を隠すために、移動式の火葬場を使い、遺体の焼却を行います。
ロシア兵の遺体のほとんどは、占領下のクリミアやベラルーシのホメリ地方の遺体安置所に運ばれ、その後どうなるかは不明なままです。

「ロシアは自国民を見捨てない」だが実際は見捨てている

戦死したロシア兵の多くは、戦場に放置されたままです。
2月26日には、ウクライナ一時的被占領地再統合省は、赤十字国際委員会に対し、死亡したロシア兵の遺体をウクライナ領内から搬出するための支援を求めました。

ママ、僕は今捕虜だけど、快適だよ

ロシア人捕虜の運命は、彼らの親族や友人にも分からないままです。
ウクライナで死亡したもしくは捕虜になったロシア兵を探せるようウクライナ内務省が作成した「自国民を探せ」(«Ищи своих»)というTelegramのチャンネルは、現在ロシア連邦通信・情報技術・マスコミ監督庁(Roskomnadzor)によってロシアでブロックされています。
ロシア兵の両親や親族は、彼らがウクライナで戦っていることを知らないことが多いです。
ロシアでは、多くの捕虜の 「死亡通知」を受け取り、彼らは戻ってきたら”国家への裏切り”で処刑されるか、長い間刑務所に入れられることになります。

「我々は自国民を見捨てない」というロシアのスローガンにもかかわらず、ウクライナでは多くのロシア兵がただ見殺しにされています。スターリンの「女はまた産むよ」という考え方は今でも消えていません。プーチン政権は徴集兵を必需品もないまま戦場に送り続けるでしょう。これが、この戦争で戦っているロシア兵に対するロシア連邦の懸念の現実です。

コンテンツ作成スタッフ

プロジェクト企画:

ボフダン・ロフヴィネンコ

企画:

ドミトロ・フリブ

編集:

イェウヘーニヤ・サポジニコヴァ

写真編集:

ユーリー・ステファニャク

カバー作者:

セルヒー・ヌジュネンコ

コンテンツマネージャー:

カテリーナ・ユゼフィク

翻訳:

ワディム・ディディク

翻訳編集:

藤田 勝利